今まで日本人に起こり得なかったようなことは、これから起きてゆく。

今回、アルジェリアで犠牲となった日本人のうちひとりが、44歳の派遣社員だったというのが妙にリアルで、印象的でした。

先入観かもしれないけど、日本企業って、何かの危険があるといけないし金もかかるから、海外に派遣社員を派遣することって少ないんじゃないかと思うのです。たいてい海外に派遣されるのはプロパー社員の役目で。

でも、派遣社員を海外に派遣してたんですねぇ。それだけカジュアルに日本人が外で働く社会になってるのですね。

プロパーであれ派遣社員であれ、そのときの恐怖や絶望を想像すると胸が痛み、涙が出ます。こういうことは有ってはならないことだとも思います。

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ところで、日本人が政治的な事件に巻き込まれて死傷者が出た。だから、海外に人を送るのはやめようと思う企業とか、日本で安全に暮らそうっていう個人は多いでしょうか。

今までの日本はそうでしたよね。わざわざ日本を出る人って酔狂な人で、安全でご飯もおいしい日本で稼げるなら日本で働くことを選んでた。

でもこれからはどうでしょう。悲惨な事件が起きたからといって海外へ流出する日本人の人材は減るのかな?

今、国際線も安いし情報は即座に地球の裏側まで飛んでいくし、昔よりいろんな国がVISAなどの観点でもオープンになってきたし、国境がどんどんなくなっているのですよね。そうして、例えば需要の無い島から需要のある大陸へ人が流れてゆくのはもう止められないのだと思います。

したがって、こうした日本人が海外で事件に巻き込まれることは今後どんどん増えてゆくと予想しているのです。邦人保護なんて言葉が死語になるくらいの勢いで。

日本人よりもっと前から海外に出ている華人などだと、こうした事件はもっと頻繁に起こっています。

私自身海外で暮らす日本人として、従来の日本人ではあり得ないようなことがどんどん起こる覚悟を決めています。