一丸になれない

ある人は、積極的にプライドパレード等に参加して、ゲイの存在を社会に認めてほしいって思っていて、別の人は、ゲイバーはゲイオンリーな空間だから、ゲイ以外には入って欲しくないと思っている。これって、矛盾してるかな?人によっては、ゲイバーはクローズドであって欲しいけど、ゲイの存在を認めて欲しいって人もいる。

ゲイの存在をもっと認めて欲しいのなら、二丁目みたいな場所とかゲイの営みをオープンにすればいいと思うんだよね。具体的にはゲイバーとか。でも前に書いたようにゲイバーに女性がいるだけで嫌がる人は結構居る。

ゲイは一丸にならない

ゲイが一丸になるって難しいんだなぁとつくづく思う。恐らく外から見た場合、ゲイの人はみんな同じ意見を持ってるし、ある程度団結しているみたいに見られる。でも違う。ゲイっていう括りの中には、バラバラな意見とか志向があって、とても団結するようなものじゃない。ゲイバー一つとっても、私のように誰でも入れる場所にして欲しい人もいれば、ゲイだけの純粋な隠れ家にしたい人もいる。

ゲイのアクティビストはいるけど・・

ゲイのアクティビストみたいな人はいると思うけど、彼が言うことが全ゲイの意見を代弁しているわけでもない。まったく反対の意見を持つ人もいるはず。加えて、ゲイっていう括りの中には、女性同性愛者もいるし、セクシャルマイノリティと言ってしまうと、性同一性障害の当事者とか、異性装の人も加わる。

全セクシャルマイノリティの悲願なんて無い

セクシャルマイノリティということを公言して、同性婚を求めたりという活動をする人がいるのは知っているけど、私としては冷ややかな感情を持ってしまうのは、同じセクシャルマイノリティというグループの中には、まったく反対のことを望んでいる人もいることが想像できるから、です。全ゲイの望みとか、全セクシャルマイノリティの悲願なんてのは、そもそも無いんじゃないかな。

何で一丸になれないのか

ひとつは、共通の敵が居ないこと

たとえば、同性愛者の排除、っていうものが法律に書かれているのなら、それは同性愛者たちの共通の敵になるんだけど、明文化されたヘイトとか排除っていうのが無いから、つまり共通の敵が無いから、一緒に戦えないってことじゃないかなあ。同性婚みたいに、書かれていないものが欲しいっていう場合、みんなの要望が拡散してしまって戦えない。

ふたつめ、明らかな共通点が無いこと

自分がなんで男性が好きなのかっていう出発点からして一人ひとり異なるから、必要とするものが異なる。ある人は女の子みたいに男性に愛されたいと思って男性を好きになるんだし、別の人は荒々しく男を制圧するのが好きだから男性を好きになるのだし、そういう出発点が無数にあるから、ニーズが拡散しすぎてて、共通のニーズっていうのが生まれづらいんじゃないかって思う。フェミニズムの場合、女性っていう明らかな共通点が肉体的にあるんだけど、男性ゲイたちの共通点である、男性が好きっていうのが、それ自体ハードというよりソフトだから、掘り下げると多様すぎて共通のニーズが出しづらい。

そんな風に思った。