同性愛が違法っていう国

とある国では同性愛行為は違法である。もっとも見つからなければいいのだけれど、歴史的に監視社会なので、近所の目、監視カメラや盗聴、密告が盛んであり、なかなか難しい。多くの同性愛者は思いを胸に秘めたまま結婚し子供を作る。

不憫だし人道的な話ではないと思う。

じゃあ西側の人間がただ声を上げればいいのかというと、それも違う。その国ではそもそも結婚の自由が無い。女性は親の決めた家に嫁ぐのがあたりまえ。結婚が当事者同士のものではなく親同士のもの、子供も親のために結婚する。

同性愛者が結婚出来る前に異性愛者にも恋愛や結婚の自由が無い場合、同性婚の議論を始めるのは時期が早すぎる。その前に自由な恋愛と結婚というものを導入しなければならない。同性愛者が自由になれる前に、まず人が自由になり、結婚や恋愛が自由にならないといけないのだ。

自由を得るためにはプロセスを得なければならない。同性愛が自由を得るプロセスの前に異性愛が自由にならないといけないとは思っても、異性愛の自由のために働く同性愛者はあまり居ないだろう。

こういう場合、みんなが等しく不自由をしているのならば下手に一部だけが自由にならないほうがいいのではないかとも思う。

同性愛者が先に自由になってから異性愛者が自由になるっていう順序でもまぁいいかと思うんだけれど、そういう例は過去に無いかと思う。