美輪明宏さん、紅白歌合戦に初出場
美輪明宏さんが紅白出場とのことで、びっくりしました。
美輪さんは偉大
今では同性愛者なんて少しも珍しくないけれど、60年前から社会的に同性愛者として生きている(※)人なんて、他の国にはいるでしょうか?中国では同性愛は最近まで違法でリスキーな行為だったし、韓国で同性愛を公表している人を私は知りません。
美輪明宏さんといえば、長崎の被爆者であり、60年以上のキャリアのある歌手であり、長らく同性愛者として生きている人でもある。
(※)彼が同性愛を公表したのがいつか、または公表しているのかもよく知りませんが、ユニセックスなスタイルを確立したのがそのあたりと仮定してね。
日本の歴史上、同性愛者には比較的寛容だったと言うけれど、美輪さんが道で石を投げられた話は有名だし、私自身学校等では度々嫌な思いもしたので、日本が同性愛に寛容説にはちょっと同意したくありません。そんな中で70代で、現在進行形で自分の生き方を貫いている美輪さんは、とにかく偉大。
美輪さんは偉大だけど、あの"紅白"に出るの?
ただ、紅白歌合戦に出場っていうニュースを読んだときには、驚きました。なぜなら、紅白といえばマジョリティ中のマジョリティ、マジョリティの頂点みたいな場所です。それに、戦後から延々と続く赤白(女対男)対決のフォーマットなど、あまりにもセクシャルマイノリティとの親和性が無いと思うのは私だけ?
美輪さんは、異形の者です。これは悪口ではありません。自ら衣装を身に纏い、異形の者として、世間の外からしかできない方法で表現を、鋭い指摘をしてきたのが、美輪さんの偉業だと思っています。カーストで言うとアウトカーストだし、マジョリティではないことを武器にサバイバルしてきた、そんな人だと思っています。
その人が、マジョリティの頂点である紅白に出るんだ?ほんとに?そして白組で?っていうのが私の驚きだったりします。
NHKには微妙な気分
紅白歌合戦はここ数年、大物を出して話題性を持たせるようになっていますが、とうとう策も尽きて、NHKは美輪さんをそんな宣伝みたいに使うのか、と思うと、NHKに対してはちょっと微妙な気分にならざるを得ません。
どうせならonly美輪さんフューチャーの二時間特番のほうがいい
せっかく大晦日に美輪明宏さんのスケジュールを押さえられたのなら、その生涯や実績を二時間、三時間特番にしてくれたほうが、よっぽどこれからの若者や、社会に有益な気がするのですが。紅白はリハーサルやら何やらで拘束時間が長いという話を聞いたことがあるので。