スモールコミュニティから卒業しよう

アルゲイは、大国とか大陸が大好きです。なぜなら、大国や大陸は、多種多様な人々を内包しているからです。多種多様な人々の中で自分のユニークさを魅力にして、成功してゆくのが好きなのです。だから、井戸端会議よりはインターネット、島国よりは大陸という選択をしてきました。でも、もともとは島国の、東京の、セクシャルマイノリティっていう、とても狭いコミュニティ出身だったりします。

新宿二丁目はスモールコミュニティ

アルゲイは若い頃に一年ほど、ゲイバーで働いていたし、何年も新宿二丁目に通いました。今でも、自分の生まれ故郷のような郷愁を感じています。しかし、どうしても馴染めなかったところがあります。それは、コミュニティが小さすぎるということ。

二丁目に出てくる人々は、東京の男性同性愛者で、社交的な、20代〜50代といったところでしょうか。とにかく、人数が少なくて、なんだかしょっちゅう知ってる人に会うし、同じような話題、同じようなファッション、狭い鳥かごのような世界をくるくる回ってるような感じがします。ゲイ以外の人々がなかなか入ってこない閉鎖的な環境は、いつしか詰まらないと感じるようになりました。

セクシャルマイノリティはスモールコミュニティをつくりがち

セクシャルマイノリティと呼ばれる人たちは、子供の頃から心に秘密をかかえ、割と孤独に育ってきた人がとても多いです。そういう人たちがようやく仲間に出会ったときの喜びは、とても大きいのです。そして、何度も会うようになり、心を開くようになり、いつしかグループになります。そんなグループが街になったのが新宿二丁目とも言えると思います。

Twitterもスモールコミュニティ

Twitterを使えば、フォローもフォロワーもみんなゲイ、ゲイ以外は否応なしにブロック!みたいな使い方をするゲイの人は多いです。つまり、そこでも新宿二丁目みたいな、誰も邪魔者が入ってこない閉じた世界を作るんですね。で、仲のいい人、悪い人はできるでしょうが、やっぱり同じ話題、同じようなアイコン、狭い鳥かごのような世界でピヨピヨつぶやく。インターネット上にも簡単にスモールコミュニティを作ることができるんです。

スモールコミュニティの弊害

具体的に何が私にとって良くないんでしょうか?小さいグループでは、目立つのは簡単です。ちょっと性的に過激なことをしたり、言ったりすればいいんですね。外に出ればただの人なのに、グループの中で目立つだけで、自分が特別な存在になったような気がします。そうやって、痛々しいがんばりをする人たちを見るに耐えないのが一つです。ほかにも、狭い世界では過剰な同調圧力を感じたり、人の悪い噂が広がりやすく、一言でいうと、まるで小学校のクラスみたい、って思うことが多いです。私はそういった、スモールコミュニティに魅力を感じませんでした。

スモールコミュニティのメリット

スモールコミュニティにはいい面もあります。孤独から救ってくれます。他人同士なのに仲良くなれるし、相互の思いやりは深いです。きっと、新宿二丁目のような街は昔から、マイノリティが社会的に孤立したりしないように、お互いを思いやる文化を育ててきたのでしょう。その点は、先人たちに感謝しています。しかし、今はインターネットの時代です。私のようにアジアの僻地に住んでいても、インターネットがあれば孤独を感じることは少なく、いつでも他人と交流することができるんです。

じゃあ、どうやって生きてゆく?

私がどうしてスモールコミュニティから出ることを薦めるかというと、スモールコミュニティには弊害が多いからです。人間は、自由に好きなように生きるのがいいです。しかし、スモールコミュニティを意識するあまり以下のような窮屈なことが起こります。

・目立ちたくて過激なことをするが、実は目立ってない=リスク
・孤立を恐れて、萎縮した言動しかできない
・ヒエラルキーの上のほうの人(つまりモテ筋)が偉そうなので、気後れしてしまう

精神的自立が鍵

スモールコミュニティを出て孤立したり、寂しくならないんでしょうか?今は、インターネットで世界のどこの人とも知り合うことができます。小さい小さいコミュニティに嫌々属する必要はそんなに無いのです。それに、人は孤独になることで大きく成長します。常に繋がっていないといけない脆弱な自分を脱皮して、精神的に自立する=一人でも孤独に耐えられるようになることはとても大事です。



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